ロシア代表のペア選手として 長年トップレベルで戦ってきた川口悠子が引退したとロシアのスケート連盟が発表。
彼女は日本生まれ、日本育ちの女性でシングル選手としても期待されていた存在だったが、ペア競技をやりたいという熱い思いでロシアのコーチに師事。
ロシアで訓練し、その後ロシア国籍を取得してロシア代表として五輪出場したことでも話題になった女性でもある。
こう書くと 様々なハードルをひょうひょうと乗り越えてきた人のようだが、実際にはに日本代表時代にはパートナーといま一つ合わなかった、という話もあったし ロシア代表になってからはパートナーの怪我で五輪シーズンが犠牲になったりと苦労も多い人でもある。
だが、インタビュー記事などを読む限りでは 苦労自慢になることもなく、純粋にペア競技への情熱を持ち続けている女性という印象が強かった。
国籍変更についても「パスポートを首から下げて演技をするのではありませんから」とさらっと答えたという逸話の持ち主である。
打算やら駆け引きやら、そういうものに頼らず 進むべき道をばく進してきた人なのだろう。
そんな彼女もすでに35歳。
そしてロシアは毎年強いペアがどんどん出てくる「産地」でもある。
平昌五輪で現役生活を締めくくりたかっただろうが、こればかりは致し方ない。
お疲れさま、そして機会があれば日本のペアを目指す選手育成にも携わって欲しいと思う。